【代
表挨拶】
聖
マリアンナ医科大学名誉教授
堀 内?勁?小
児科医
人間は人と人との触れ
合いの中で生きています。言葉の触れ合い、まなざしの触れ合い、心の触れ合い、そして抱きしめ
あうこと。
人の心が豊かに育つために大切なことは、素直に甘えること、素直に甘えを受け容れること。そこ
から全てが始まります。乳幼児期にこの間柄を大切にすること
が、子どもたち、そして親の健康のいしづえとなります。親と子が心を合わせる時間
が必要なのです。
母乳育児はお母さんと赤ちゃんに濃密な時を与えてくれます。それを支え、我が子とお母さんの時
間を守るお父さんも、お母さんと赤ちゃんの時間を共有しま す。
生
まれてすぐからの母乳育児は、お母さんと赤ちゃんの会話です。活発にお乳を吸われると、我が子
の元気さを読み取ることができます。チュパッ、チュパッと
吸っていると、この子は私のお乳を楽しんでいるのだとわかります。赤ちゃんがお乳を飲むときに
見上げるお母さんの顔が喜びにあふれていると、みんなが自分
を愛してくれているという安心感が赤ちゃんの心に芽生えます。そうです、オッパイ語での会話が
母乳育児です。
お母さん、お父さん、子どもを中心とし、保健関係者が家族を守り、さらに社会が支えます。そう
なってこそ、甘えていいんだよ、甘えを受け容れていいんだよ
という優しさが世界に広がっていきます。
そうした優しさの先駆けが、「赤ちゃんにやさしい病院」−Baby
Friendly
Hospitalです。
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